こんにちは、事務所勤務の弁理士らるご~です。気付けばもうすぐオリンピック。おそらくは開催されるんでしょうが、観客を入れるのか入れないのか等まだまだゴタついております。そもそものゴタつきの原因であるコロナが広まってから、ぼちぼち1年半くらい経ってしまいましたね。そこで、今回は、コロナに関わる知財のよもやま話(要はコロナ関連の知財小ネタニュース)について書いていきたいと思います。
1.「コロナ」を含む商標の登録出願の増加
まず初めに、商標関連のお話からです。上記の記事にあるように、昨年1月からコロナが広がり始めて以来、「コロナ」を含む商標の登録出願が増えているようです。記事のタイトルでは、「不謹慎商標出願相次ぐ」とあったため、商標検索して確認してみると、
・コロナシャット(CORONA SHUT)
・アフターコロナスマートシティ
・コロナガード
・コロナチェッカー
といったように、必ずしも不謹慎な表現でなさそうなものも多々ありました。コロナが広まったことにより世の中は大きく変わりました(変わろうとしています)。そのような状況に新たな商機を見出し、自分が今後使用していきたい商標を予め出願しておくというのは、決して間違った行為ではないと思います。
2.マスクの模倣品販売でマツキヨ商標権を侵害
続いては、事件のお話です。みなさんご存知のマツキヨの「耳が痛くなりにくいマスク」の模倣品を販売して、商標権侵害で逮捕された事件です。マツキヨの正規品はおそらく以下のものかと思われます。
matsukiyo 耳が痛くなりにくいマスク 抗菌防臭 ふつう | ドラッグストア マツモトキヨシ
記事の写真にある非正規品の商品パッケージを見てみると、正規品のパッケージと酷似していますが、正規品のパッケージ左上にある「matsukiyo」のロゴは、非正規品のパッケージには付いてないようです。そのため、どういった根拠で商標権侵害となったのかは、この記事からはっきりとは分かりません(不競法が根拠のような気もします)。同記事によると、マツキヨは2020年5月から模倣品の被害を県警に相談していたようで、模倣品を作る側の対応の早さにも驚かされます。
3.まとめ
以上、「コロナと知財のよもやま話」でした。今回紹介した事例は、コロナ拡大の影響によって生じた知財関連の出来事のうちの、ほんの一部かと思います。一般の方にはなかなか馴染みがないと思われている知財ですが、マツキヨの事件のように、身近な所での知財に関わるエピソードは、やはり枚挙にいとまがないようですね。大げさな表現になってしまいましたが、今回のお話はこの辺で。