IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

特許「公開特許公報の発行のタイミングについて」【マータ】

みなさま、こんにちは。

f:id:discussiong1:20211012012531p:plainhttps://twitter.com/b8L18UnY7nPd5NC

 

少し前に、となりの席でパソコン作業をしていた若手研究員の方が、
「あれ?去年自分が出願した特許がJ plat patで検索しても出てこない。出願からちょうど1年半たったのに。。」と言っていました。

私も若手研究員のころ同じことを思ったことがあります。「特許は出願から1年半で公開される」という話を色々な場面で聞くので、なんとなく特許出願からちょうど1年6月後にきっちり自動的に公開されるものだと思っていました。

 

条文にも、

第六十四条
特許庁長官は、特許出願の日から一年六月を経過したときは、特許掲載公報の発行をしたものを除き、その特許出願について出願公開をしなければならない。次条第一項に規定する出願公開の請求があつたときも、同様とする。

と書いていますし。

 

ですが、実際の公開公報は、きっちり1年6月で発行されるわけではなく、おおよその目安として「出願日から起算して、1年6月経過後2週間以内に発行されることになっています。https://www.jpo.go.jp/system/laws/koho/general/koho_faq.html#anchor1-1

 

なので、多少のタイムラグがあります。また、公開公報は毎日追加されているわけではなく、月に数回、公報発行予定表にそって公開されます。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/koho/hakkoyote/hakko.html
https://www.jpo.go.jp/system/laws/koho/hakkoyote/document/hakko/a.pdf

 

では、個別の出願について正確な公開日を知りたい場合はどうしたらよいでしょうか?
例えば、自社が先に行った出願(先願)の公開によって、同じく自社の後願が新規性や進歩性を失う可能性がある場合、先願の正確な公開日を知りたくなりますよね。

 

特許庁のHPによると、
「公開特許公報・・・(略)・・・につきましては、具体的な発行予定日は未公開情報であるため、出願人又は代理人以外にお教えすることはできません。個別具体的な案件について確認を御希望の場合は、本人確認が必要となるため、以下の担当まで電話にてお問い合わせください。」https://www.jpo.go.jp/system/laws/koho/general/koho_faq.html

とあります。

 

どうしても正確な公開日が知りたい方はお問い合わせを試してみるのもアリかと思います。

 

以上、今回は公開公報の発行日に関する雑学について書かせて頂きました。

最後までお読み頂きありがとうございます!