IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

著作権の雑談『モデルハウス事件』[リッキー]

前回まで、

美術の著作物について

見てきました。

 

今回からは、

建築の著作物を

見てみましょう。

 

今回は、

モデルハウス事件です。

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/737/010737_hanrei.pdf

 

建築の著作物は

なにか他の著作物

と違うのでしょうか。

 

さっそく見て

見たいと思います。

 

 

著作権法は、同法にいう著作物を「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」と定義し(同法2条1項1号)、著作物の例示中に「建築の著作物」を挙げている(同法10条1項5号)。

 

 

 

もう、著作物の定義

は見慣れたものですね。

 

(a)思想又は感情を

(b)創作的に

(c)表現したものであって、

(d)文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの

 

と分節して

読みましたね。

 

文芸、学術、美術又は

音楽の範囲に属するもの

という記載だけからは、

 

建築は、著作物になるのか

明確ではありません。

 

なので、著作権法第10条

第1項第5号に著作物の

例示の中に、建築の著作物

が例示されていること確認

しています。

 

 

著作権法により「建築の著作物」として保護される建築物は、同法2条1項1号の定める著作物の定義に照らして、美的な表現における創作性を有する ものであることを要することは当然である。したがって、通常のありふれた建築物は、著作権法で保護される「建築の著作物」には当たらないというべきある。一般住宅の場合でも、その全体構成や屋根、柱、壁、窓、玄関等及びこれらの配置関係等において、実用性や機能性のみならず、美的要素も加味された上で、設計、建築されるのが通常であるが、一般住宅の建築において通常加味される程度の美的創作性が認められる場合に、その程度のいかんを問わず、「建築の著作物」性を肯定して著作権法による保護を与えることは、同法2条1項1号の規定に照らして、広き に失し、社会一般における住宅建築の実情にもそぐわないと考えられる。一般住宅 が同法10条1項5号の「建築の著作物」であるということができるのは、一般人 をして、一般住宅において通常加味される程度の美的要素を超えて、建築家・設計者の思想又は感情といった文化的精神性を感得せしめるような芸術性ないし美術性 を備えた場合、すなわち、いわゆる建築芸術といい得るような創作性を備えた場合 であると解するのが相当である。

 

 

 

一般住宅は、

実用性や機能性も

考慮されます。

 

また、美的要素も

も考慮されます。

 

一般住宅

 

ただ、一般住宅の

場合には、なんでも

かんでも「建築の著作物」

性を肯定してしまうと、

保護が厚くなりすぎる

ということなのでしょう。

 

いわゆる建築芸術

といい得るような

創作性が要求されて

います。

 

これはハードルが

あがりますね。

 

美術の著作物と

同様にハードルが

高そうです。

 

判決文には、

グッドデザイン賞

の受賞を主張して

いることが記載されて

います。

 

一般に、グッドデザイン賞の選定に当たっては、単に外観の美しさだけではなく、工業製品としての機能や、同じ外観の製品の大量生産が可能か否かという工業製品の生産性に関わる事項(「再現性」等)も相当程度考慮されていることが認められる。

 

とあります。

 

やはり、工業製品

としての側面が

あると、

 

文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの

という要件を満たし

にくくなるようです。

 

また、グッドデザイン賞

受賞を根拠に、

美術性、芸術性を

主張しても、

認められにくそうです。

 

結局、著作権法上の

著作物とは認められ

ませんでした。

 

まとめに代えて本日の痒い所

 

  • 一般住宅にも、法上の著作物に該当するためには、建築美術の要素を求められる

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今週も知財の雑談を楽しみましょう。

今週は建築の著作物について雑談するのはいかがでしょうか。

 

リッキー

 

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