IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

著作権の雑談『北朝鮮映画事件』[リッキー]

前回から、

著作権等の

知的財産権侵害

に該当しない行為

について、

 

民法上の不法行為

の成立が認められる

事件を見ています。

 

前回までは下記の

事件を見てきました。

 

木目化粧事件

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/767/014767_hanrei.pdf

 

翼システム事件

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/333/034333_hanrei.pdf

 

ミーリングチャック事件

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/945/009945_hanrei.pdf

 

通勤大学法律コース事件

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/781/032781_hanrei.pdf

 

今回は、

民法上の不法行為

の成立が認められた

傾向が一転した

事件です。

 

映画

 

北朝鮮映画事件

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/813/081813_hanrei.pdf

 

 

一転したというからには、

そうなんです。

 

この事件をきっかけに、

民法上の不法行為

の成立が認められ

にくくなりました。

 

どんな事件だった

のでしょうか?

 

これはニュースの

なかで北朝鮮という

国を報じた6分の

ニュースがありました。

 

そこに、北朝鮮

映画を約2分流した

というものです。

 

この映画自体、

全体で2時間強

ありました。

 

映画の著作物と

いうことでピンと

きた方!

 

すばらしいです。

 

さらに、ちょっと

ヤバそうと

思えたらさらに。

 

著作権侵害

可能性がありそう

ですよね。

 

ところがです。

 

北朝鮮は、

ベルヌ条約の加盟国

ではありますが、

 

日本は

国として承認して

いません。

 

日本は、

ベルヌ条約加盟国で、

国として承認していれば、

 

その国の著作物を

日本の著作物と

同様に保護します。

 

未承認国については

条約上、保護の義務が

ないのですね。

 

ということは

・・・・

 

北朝鮮で製作された

映画について、

著作物として保護する

必要がありません。

 

なので、著作権侵害

を認めることも

ないのです。

 

わぁお!

って感じではないでしょうか。

 

ところが

いままで見てきた

とおり、

 

著作権侵害が肯定

されなくても、

民法上の不法行為

可能性がまだ

ありましたよね。

 

こちらはどうなる

のでしょうか!?

 

したがって,同条各号所定の著作物に該当しない著作物の利用行為は,同法が規律の対象とする著作物の利用による利益とは異なる法的に保護された利益を侵害するなどの特段の事情がない限り,不法行為を構成するものではないと解するのが相当である。

 

 

 

と規範が立てられて

います。

 

この放送は、

 

自由競争の範囲を

逸脱するものでもなく、

 

原告の営業を妨害

するものでなく、

 

著作物の利用による

利益とは異なる法的に

保護された利益を

侵害するものでなく、

 

不法行為はないと

判示しています。

 

この判決自体、

さすが最高裁

という判断なのですが、

 

民法上の不法行為

認められにくく

なる時代が始まります。

 

ですが、

映画の著作物の

一部をちょこっと

流してしまうことが

肯定されるわけ

ではありません。

 

ここは注意です!

 

ファスト映画

呼ばれる、

映画を10分程度

に要約というか

編集したものが

 

動画サイトに

アップロードされて

逮捕者が出ています。

 

また、数億円の損害賠償

が認められています。

 

ファスト映画は、

北朝鮮事件のように

ニュース報道という

正当な目的も

ありません。

 

映画のあらすじを

短時間で知りたいと

いう欲求をみたす

ものです。

 

映画の鑑賞料を

しっかりと払って、

観ましょう。

 

まとめに代えて本日の痒い所

 

  • ベルヌ条約加盟国であっても、日本の未承認国で製作された映画については、映画の著作物として保護はされない

 

 

  • ファスト映画は、この事件と関係なく、ゼッタイにダメです!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今週も知財の雑談を楽しみましょう。

この夏は、どんな映画を見たいですかね!?

リッキー

 

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