IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

商標の雑談『沖縄県の郷土料理・ご当地グルメと商標』[リッキー]

今回は、沖縄県です!

 

時間のない方はまとめをご覧ください。

お付き合いいただける方は詳細も

ご覧ください。

 

まとめに代えて本日の痒い所

 

  • タコライスをメキシコ発祥と勘違いしていましたが、沖縄県金武町(きんちょう)発症とのことで、14件ほど商標権が存在します(2件が審査待ち)

 

 

  • 「オニササ」の商標は、ひらがなバージョンとカタカナバージョンと両方商標権が設定登録されている

 

 

早速、J-PlatPatを使って検索しましょう。

特許情報プラットフォーム|J-PlatPat [JPP] (inpit.go.jp)

 

検索は、簡易検索を使っています。

簡易検索では、ラジオボタン

「商標」にして、検索窓に

郷土料理等の名称を入力しています。

 

ラフテー

ラフテーの素材のイメージ

沖縄県琉球料理は「豚に始まり豚に終わる」と言われ、肉はもちろんのこと、内臓や顔、耳、血までも使いこなすことで知られており、特に皮つき三枚肉(バラ肉)がよく使われる。また、貧しい時代は豚脂も貴重な栄養源であった。豚肉がよく使われるのは、琉球王朝時代の中国との交流の影響で、豚肉文化が発達した。日本の食肉禁忌は伝わっていたが根付かなかったので、法事の時でも豚肉が使われている。そんな沖縄県の豚肉料理で特に有名なのが「ラフテー」だ。皮付きの豚の三枚肉の角煮で、砂糖、醤油、泡盛で気長に煮込んだもの。軟らかく、皮のとろけるような口当たりが特徴で、かすかに残る泡盛の香りが楽しめる。元々は暑い沖縄の保存食で濃い味付けだったが、時代と主に味が薄くなり、客膳料理や法事料理として振る舞われる琉球料理の代表格となっている。別称でラフティーとも呼ばれている。

ラフテー 沖縄県 | うちの郷土料理:農林水産省 (maff.go.jp)

 

J-PlatPat検索してみると、

9件もヒット!

 

第6554674号

 

令和3(2021)年 8月 21日に出願され、

令和4(2022)年 5月 12日に登録。

 

標章は、縦書きで

「なぎいろの」「元祖首里味噌」「ラフテー

の文字が3行に渡り記載されています。

また、横書きで、

「RYUKYU」「TRADITIONAL」「DISH」

の英文字も書かれています。

 

指定商品は、

沖縄県那覇市首里で製造又は販売する豚肉等

です。

 

沖縄県の郷土料理に関する

商標はこれぐらいです。

 

他にヒットしているのもありますが、

一部に「ラフテー」の文字を含むため

ヒットしていますが、

 

沖縄県の郷土料理とは関係がなさそう

です。

 

 

タコライス

タコライスのイメージ



「タコス」+「ライス」で「タコライス」…味付けしたひき肉(タコミート)とレタス、トマトやチーズなどメキシコ料理のタコスの具材をご飯にのせたファストフード。メキシコ発祥と思われがちですが、その発祥は沖縄県金武町(きんちょう)です!

 

1980年代、米軍の兵士を相手に商売をしていた金武町にある飲食店の店主が、「米兵たちが安価でお腹一杯食べられるように」と当時沖縄に持ち込まれていたタコスをアレンジして誕生したオリジナル料理といわれています(諸説あり)。

 

タコライス誕生後、近隣の飲食店でも提供され金武町の名物料理となったそうです。現在では、金武町にある「キングタコス(King Tacos)」や「ゲートワン(GATE1)」などの老舗店をはじめ、タコライス専門店の「ルーラーズ タコライス(RuLer’s TACORiCE)」や、沖縄で一番最初に誕生したタコス専門店「チャーリー多幸寿」でもタコライスがラインナップされているなど県内各地で楽しむことができます。

 

 

沖縄グルメの定番「タコライス」とは。その発祥、歴史やおすすめ情報を紹介 – オリオンストーリー (orionbeer.co.jp)

 

J-PlatPat検索してみると、

16件もヒット!

 

全部を紹介するのは難しいので、

沖縄県の企業が出願人/権利者

の商標見てみましょう。

 

第6761804号

 

令和5(2023)年 6月 12日に出願され、

令和5(2023)年 12月 13日に登録。

 

標章は、

タコライス」と

「TacoRice」との文字が

白赤黄色で色とりどりに

装飾されて書かれています。

 

「T」と「R」の文字は大文字で、

他の文字よりも多く、

タコライス」の文字は、

「T」と「R」の文字の間に

収まる感じで配置されています。

 

あと出願人の略称である、

「オキハム」の文字も

青文字で書かれています。

 

あと、上下には、波線を装飾した

画像が付されてします。

 

指定商品は、もちろん、

タコライス」を含んでいます。

 

識別力がありそうと思いつつも、

ステータスを見ていると、

「異議申立のための公告」

となっています。

 

商標には異議申し立て制度があります。

 

特許庁は、登録さてしたんだけど、

こんなのを商標登録してはならない!

そんな反対意見がないか、意見を募集

するために公告をしています。

 

上述のような理由で、公告していますから、

誰でも異議申し立てをすることが

できます。

 

ただし、いつでも異議申し立てできる

わけではなく、

「商標掲載公報の発行の日から二月以内に限り」

とされています。

 

2か月足らずしかありませんので、

もうステータスが、「登録」に

なっているかもしれませんね。

 

 

沖縄そば(ソーキそば)

沖縄そばのイメージ



沖縄そば」は、そば粉を使わず小麦粉だけを使い、かん水で練って作る太めの麺と、豚骨やかつお節からとった濃厚なだしで仕上げたこってりとした汁が特徴。麺の上に乗せる具は、豚の三枚肉の煮つけ、棒かまぼこ、ネギ、紅生姜が定番だったが、近年はソーキそば、軟骨ソーキそば、野菜そばなど多種におよぶ。また、地域により麺、具ともに特徴があり、宮古そば、八重山そばなどがある。 沖縄県民食の代表である「沖縄そば」の麺は、そば粉を使わないため、1976年に、公正取引委員会から、「そば」と称することが出来ないと指導が入った。慣れ親しんだ「沖縄そば」という名称や沖縄の食文化を守ろうと沖縄生麺協同組合が立ち上がり、交渉を重ねて「沖縄そば」の商標登録を勝ち取った経緯がある。この日を記念して、10月17日は「沖縄そばの日」として制定された。沖縄そばのルーツは、 明治中期に唐人が那覇にそば屋を開いたことが始まりとされている。

沖縄そば 沖縄県 | うちの郷土料理:農林水産省 (maff.go.jp)

 

J-PlatPat検索してみると、

7件もヒット!

 

第5008493号

 

平成18(2006)年 4月 1日に出願され、

平成18(2006)年 12月 8日に登録。

 

標章は、「沖縄そば」の標準文字。

 

指定商品は、

小麦粉を使用した沖縄県産のそばのめん

です。

 

久しぶりに登場です!

地域団体商標での登録です。

 

「地名+商品の普通名称等」

からなる標章でも、一定の要件下、

商標登録が認められるのでしたね!

 

地域団体商標制度とは | 経済産業省 特許庁 (jpo.go.jp)

 

同じ権利者が、

沖縄そばに関する他の商標権も取得しています。

 

第5129725号

 

平成19(2007)年 9月 13日に出願され、

平成20(2008)年 4月 18日に登録。

 

標章は、お箸を含む図形とともに、

沖縄そばの文字が筆書きされています。

 

指定商品には、

小麦粉を使用した沖縄県産のそばのめん

を含みますが、

 

印刷物

文房具類

のぼり

被服

も含まれています。

 

販促品に使うのですかね?

お店の備品でしょうか。

 

他にも、別の権利者で、

一般社団法人沖縄そば発展継承の会

がヒットします。

 

沖縄そばで権利を取得している

わけではないですが、

 

唐人そば

すばるん(キャラクター)

シチマジムン

ベェーラーそば

 

で商標権を取得しています。

 

 

オニササ

おにぎりのイメージ



オニササは、沖縄県石垣市発祥のB級グルメ。おにぎりとウスターソースやマヨネーズ等で味付けした鶏ササミフライとをビニール袋に入れ、一体になるよう握って形を整えたものである[1][2][3][4][5]。

 

1981年5月に営業を開始した石垣市登野城の知念商会が元祖とされる。同店は営業開始からしばらくして鶏ササミフライの販売を始めたが、オニササがいつ誕生したかの記録はない。店内の食品ケースで別々に販売されていた鶏ササミフライとおにぎりを、近くの中学生や高校生が工夫するうちに自然と考案され、八重山農林高等学校の生徒がオニササと呼ぶようになった[6][7]。知念商会によれば、ある大会で優秀な成績を収めた同校の郷土芸能部が沖縄のテレビ局の取材を受け、パワーの源を尋ねられて「オニササ! オニポー! オニコロ」と答えたことから広まったという。「オニササ」および「おにささ」は知念商会の登録商標である[1][2]。

 

鶏ササミフライのほかに、さまざまな揚げ物と組み合わされ、ポーク(ランチョンミートのフライ)と組み合わせたものは「オニポー」[注 1]、コロッケと組み合わせたものは「オニコロ」、トンカツと組み合わせたものは「オニカツ」[9]等と呼ばれる[10]。

 

オニササ - Wikipedia

 

第5970594号

 

平成28(2016)年 4月 27日に出願され、

平成29(2017)年 8月 10日に登録。

 

標章は「おにささ」

指定商品は

鶏ささみのフライをのせたおにぎり等

です。

 


第6055823号

 

平成29(2017)年 8月 2日に出願され、

平成30(2018)年 6月 29日に登録。

 

標章は「オニササ」

指定商品は、

鶏ささみのフライをのせたおにぎり

を含みますが、

 

おにぎりの提供等、指定役務もあります。

 

標章は、ひらがなバージョンと、

カタカナバージョンがあり、違いは??

と思いましたが、

 

指定商品に違いがあるのと、

指定役務があるところでしょうか。

 

 

本日までの調査進捗

本日までの調査進捗



 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

今週も知財の雑談を楽しみましょう♪

沖縄県の郷土料理・ご当地グルメと商標の雑談はいかがでしょうか。

 

リッキー