IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

知財『コーポレートガバナンスコード』[リッキー]

10月に入りました。少し朝が肌寒く感じるようになってきました。

 

早朝の運動は、そろそろ、丈が長かったり、袖が長かったりする服装にするかどうか迷いが生じてきました。

 

衣替えを考えるシーズンですかね。

衣替えシーズン



さて、日経平均の9月末の終値は、31857円でした。34000円に迫る勢いだった時もありますが、このシーズン株価の下落が目立ちますね。

 

株価チャート



このブログは、知財のブログから、株のブログに衣替えしたのか??

 

いえ、そんなことはありません。

 

今日は、コーポレートガバナンスコードがテーマです。

 

v2_shiryo1.pdf (kantei.go.jp)

 

でも、株価表示しているじゃんという突っ込みはあるかと思います。

 

 

ジャパン・パッシング

 

知財・無形資産の投資・活用戦略の開示及びガバナンスに関するガイドライン」(略称:知財・無形資産ガバナンスガイドライン)Ver.2.0では、「ジャパン・パッシング」という文言が出てきます。

 

国内投資家のみならず、海外投資家の日本株への関心が低下していることをいうのだそうです。

 

日本は、世界3位の経済大国であるので、日本株の株価を国内投資家が支えているかのように思います。

 

日本の国債も、買い手はほとんど日本人だから、海外投資家が売りを仕掛けても国際価格が暴落しにくいなんてことも聞いたことがあるぐらいですから。

 

でも、ところがどっこい、日本株の買い手は75%が海外投資家であると聞きます。

 

このガイドラインが公表されたのは、令和5年3月27日のことです。

 

知財・無形資産の投資・活用戦略の開示及びガバナンスに関するガイドライン(略称:知財・無形資産ガバナンスガイドライン)Ver.2.0の策定 (kantei.go.jp)

 

ここで、日経225の株価の表に戻ってきます。

 

令和5年3月末、27500円といったところでしょうか。

 

確かに、この時点では、米国株の株価に出遅れていて、「ジャパン・パッシング」が起きていたのかもしれません。

 

現在(2023年9月末)では?

 

31857円と、4000円近く値上がりしています。

 

円安になったから、海外投資家が買いやすくなったのだとか。

 

地政学的な問題で、中国から投資資金が引き上げられ、一部が日本に流入しているのだとか。

 

いろいろと原因を考えることができそうです。

 

まだ、このガイドラインの成果がでたというのには、ちょっと早いかなと思います。

 

知財・無形資産の投資・活用を企業変革につなげる「ストーリー」の構築と磨き上げ

 

知財・無形資産の投資・活用を企業変革についjjkなげる「ストーリー」の構築と磨き上げ」というセクションがあります。

 

「全体戦略を実行する上では、事業ポートフォリオ変革からバックキャストした「ストーリー」上に、現在(As Is)と将来(To Be)のギャップを埋める投資の一つとして、知財・無形資産の投資・活用戦略を位置付けることが重要である。」とあります。

 

知財・無形資産の投資・活用を企業変革につなげる「ストーリー」の構築と磨き上げ



図表をみると、「低収益・低成長の旧来事業」の知財・無形資産の投資を、主力事業、成熟事業、新規の成長事業に回すことが示されています。

 

現在(As Is)と将来(To Be)のギャップを埋める手段としての、知財・無形資産の投資を、投資家に理解してもらうのはいいことだと思います。

 

私も、投資レポートを購読しているのがあるのですが、たまに特許に触れられていることがあり、おおっ!と思うことがあるのですが、だいたい全社の特許保有件数の記載にとどまっています。

 

せめて、製品群ごとに特許保有件数をまとめるとか、もう一押し!!って思ってしまいます。

 

まぁ、技術的な理解をするのが難しいのはわかりますが。

 

知財の業界人としては物足りなさを感じます。

 

そんな感想を持っていますから、知財・無形資産の投資を、投資家に理解してもらうことは大賛成です。

 

まとめに代えて本日の痒い所

 

  • 知財・無形資産ガバナンスガイドラインでは、知財・無形資産の投資・活用を企業変革につなげる「ストーリー」の構築と磨き上げが推奨されている

 

編集後記

 

運動服の衣替えと、ブログの衣替えをかけてみたのですが、伝わったでしょうか。

 

会社の中で昇格すると比較的早い段階の研修で、現在(As Is)と将来(To Be)のギャップを埋めることで、成長をするみたいなことを習います。

 

これっていうは易し行うは難しの例なのかもしれませんね。

 

知財・無形資産ガバナンスガイドラインでも、同じことが語られていますから。

 

あと、知財・無形資産の投資先として、新規の「成長」事業が挙げられていますが、「成長」というのがミソなのかと思いました。

 

新規事業の権利化で、その後、大量の権利放棄を目にしたことがありまして、新規の「成長」事業なのか見極めは難しいのかもと思いました。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

今週も知財の雑談をして、楽しい週にしましょう!

 

リッキー

 

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