IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

「こどもの玩具と知財」【マータ】

みなさま、こんにちは。

f:id:discussiong1:20200920015636p:plain https://twitter.com/b8L18UnY7nPd5NC

 

先日、こんなことをつぶやきました。

 

  

知財に関わる人ならついついよくやってしまう行為ですよね。

このとき、うちの子どもが遊んでいたおもちゃは、エポック社のアクアビーズ(https://www.aquabeadsart.com/ja-jp/)という商品でした。

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上の画像のような様々な色や形状のビーズを型にならべて、スプレーで水を吹きかけるとビーズについている糊のような成分がとけてビーズ同士がくっつき、好きなデザインを作れるというものです。水だけで固めることができるので、熱でビーズを溶かしてくっつけるような他の商品と違ってヤケドの心配もなく安全とのことです。

 

開発のきっかけは、研究員が休憩の際にアメ玉を取り出したところ、アメ玉同志がくっついてまるでウサギの耳に見えたことから閃いたのだとか。ストーリー性もいいですよね。

 

参考:アクアビーズ誕生の秘密

https://www.aquabeadsart.com/ja-jp/secret/

 

これは面白いおもちゃだなと思い、冒頭でお話したように、「アクアビーズ×特許」でグーグル検索してみたところ、トップページにとある訴訟の情報がでてきました(ご興味があるかたは検索してみてください)。

 

また、アクアビーズの公式HPには「保護者のみなさまへ」というページのなかで、アクアビーズの類似品について下記のような注意書きを掲載していました(一部を抜粋させて頂きました)。

 

アクアビーズとの互換性を謳うビーズにご注意ください

 (略)「アクアビーズと互換性がある」と謳う、アクアビーズに類似した製品が販売されておりますが、弊社としてはアクアビーズのツール類(各種ペンやトレイなど)での操作性・機能性、及びビーズ同士の互換性の確認はしておりません。(以下略)

 

アクアビーズイラストシートの模倣品にご注意ください

最近、フリマアプリサービスなどを利用し、オリジナルと称して弊社のアクアビーズイラストシートの模倣品が販売されていることが確認されました。模倣品は、正規のライセンス手続きを踏まえたものではなく、弊社や他の権利者のキャラクター、デザイン、商標などを無断で使用した権利侵害品です。(以下略)

 

アクアビーズの類似品にご注意ください

最近、「アクアビーズ」の形状、機能に酷似した類似商品が一部オンラインショップ等で販売されております。(以下略)

 

参考:類似品について

https://www.aquabeadsart.com/ja-jp/parent/

 

エポック社は、類似品などについて苦労されているみたいですね。

実際に、「アクアビーズ×類似品」でグーグル検索すると、たくさんの商品がでてきます。これらの類似品は、正規品に比べて値段が格段に安いようです。もともとは、正規品を購入した消費者も、追加ビーズとして類似品を購入するケースがあるみたいですね。ネット上には正規品と類似品の互換性について調べた記事もありました。

 

せっかくいい商品を開発して大ヒットさせても、格安の類似品が出てしまうと本家にとってはつらいですね。

 

J plat patで調べると、エポック社はアクアビーズに関連する特許権実用新案権をいくつか取得しているようですが、これらでは類似品や模倣品の発生を抑制するのはなかなか難しいのかなと想像したりしています。

 

今回は、娘が遊んでいたエポック社のアクアビーズについて、興味本位で色々と調べてみました。娘も、自分がふだん遊んでいるおもちゃにこのような知的財産という裏話があることを興味深く聞いていました。最後までお読みいただきありがとうございました!!