IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

弁理士「弁理士試験:3年で最終合格した私が自分に設定していたルール」[KM]

明けましておめでとうございます。今年も当ブログをよろしくお願い致します。

先日、当ブログの共同執筆者4人で弁理士試験について記事にしました。その記事のなかで、私KMは、『自分の性分に合わせた勉強法を』というテーマで書かせて頂きました。

 

discussiong1.hatenablog.com

 

3年間の受験生活で最終合格した私は、上述の記事を書きながら、弁理士試験に挑戦するにあたり自分に幾つかのルールを設定していたことを思い出しました。今回は、そのルールのうち代表的な4つについてご紹介させていただきます。

なお、参考までに、私の合格までの3年間は下記の通りです。

1年目:短答×
2年目:短答〇、論文×
3年目:短答免除、論文〇、口述〇

 

【第1ルール:勉強期間は5年まで】

弁理士試験に挑戦するにあたり、私は、第1ルールとして、「勉強期間は5年まで」、すなわち、「5年で受からなかったら弁理士試験を止める」ことを決めました。その理由は、「合格者の8割は勉強開始から5年以内に受かっている」との情報を予備校かどこかで聞いたからです(今となってはその情報が本当だったか定かではありませんが)。サンクコストに振り回されてその後の人生を大幅に費やすことになるよりかは、ある程度の目安となる期限を試験勉強を開始する前に設けるべきだと考えて、このルールを設定したことを覚えています。

 

【第2ルール:ピーキングを意識して勉強すること】

第2ルールは、「ピーキングを意識して勉強すること」です。ここでいうピーキングとは、スポーツ選手が試合当日にコンディションがベストになるよう練習メニューを調整していくことを意味しています。試験日の1ヶ月前にベストコンディションに仕上がっていたとしても、その状態を試験日までそのままキープしておくことは(少なくとも自分の頭では)難しいため、自分はピーキングを意識して勉強のスケジュールを立てていました。具体的には、弁理士試験への挑戦を開始して1年目は、全範囲を網羅するために年間を通して勉強していましたが、2、3年目は、いずれの年も試験当日から逆算した約半年前より勉強を開始しました。あまり早くから勉強を開始しても、自分の性格上モチベーションを維持できずピーキングがうまくできない可能性があると考えたからです。半年という限られた期間の中で勉強をすることにより、私の場合は、緊張感を維持したまま試験直前まで勉強を継続することができたため、うまくピーキングができました。

オリンピックのイラスト「陸上競技・短距離走」

 

【第3ルール:苦手な範囲をリスト化すること】

第3ルールは、「苦手な範囲をリスト化すること」です。弁理士試験は、特許、意匠および商標いずれの法域においても勉強する範囲は膨大です。しかし、その範囲内には、得意とする範囲(例えば、実施権関連など)と苦手としている範囲(例えば、特許法184条関連など)が人それぞれあると思います。私の場合、そうした苦手としている範囲をなんとなく頭の中だけで把握しておくのではなく、「この範囲が自分は苦手だ!」と明らかに意識した際にはすぐリストに記入していきました。こうして作成したリストに書かれた範囲をきちんと消化せずいつまでも放置しておくと気持ち悪さが残ります。そうした気持ち悪さを解消したいというモチベーション作りのために、苦手範囲をリストに記入して可視化していました。

 

【第4ルール:合格するための勉強を意識すること】

第4ルールは、「合格するための勉強を意識すること」です。弁理士試験の受験生の中には、知識欲を満たすためなのかマニアックな知識に傾倒する受験生もいます。しかし、試験勉強はあくまで試験に受かるために行うものであり、マニアックな知識を覚えるためのものではないことを常に意識して勉強していました。マニアックな知識を覚える余力があればいいのですが、自分にはそんな余裕はなかったため、このようなルールを自分に課していました。つまり、合格に必ずしも必要でない知識は無理に覚えようとはしなかったということです。

 

【まとめ】

弁理士試験において、試験勉強する期間はある程度長期になることから、場当たり的に勉強するのではなく計画性が大事ではないかと思います。合格してから一定期間経過した私が最近の試験において言えることは少ないですが、今回の記事が誰かの気付きの一助になることができたら幸いです。ここまで読んでいただきありがとうございました!