パラパラと判例を読んでいたら、ふと気になるものを見つけたのでシェアさせていただきたいと思います。
子どもが遊んでいるおもちゃの中に、本のページのある絵を読み取るおもちゃがありまして、読み取る絵が変わるとおもちゃのスピーカーから出てくる音声も変わるおもちゃです。いわゆる知育玩具ってやつでしょうか。
たとえば、ライオンの絵をおもちゃで読み取らせるとライオンの鳴き声がおもちゃから出たり、ゾウの絵をおもちゃで読み取らせるとゾウの鳴き声がおもちゃから出てきたりします。
最初は、遠めに見ていて、SUICAのような交通系ICカードのように本にICでも埋め込んであるのかなって思っていたのですが、本は子供用に1ページがある程度厚みがありますがICを埋め込めるような厚みはなく、どうなっているんだ???って思ったまま、放置していました。
もっと好奇心を持って調べなければねと思いますが、パラパラと判例を読んでいたら、偶然の出会いがありました!裁判の当事者には、会社名を見て、知育系の会社だなとわかる会社であったので、おそらく間違いないと思いますが、違う技術が使われているかもしれません。そこは大目に見て下さい。
ICでないとしたら、何が使われていると思いますか??
答えはこれです!(あくまで予想ですが・・・)
ドットパターンです!
絵の中にこんなドットパターンが印刷されているのではないかと予想します。
602と引き出し線で示されている部分が読み取り装置です。この読み取り装置で、ドットパターンを読み取って、PCと書いてある部分でドットパターンに対応する音声データをメモリから読みだして、スピーカーから音を出します。
こんな広範囲な特許権が存在するの!?と思われる方もあるかもしれませんが、ここまでの説明は実施例の説明で、特許権の説明ではありません。特許権は、ドットパターンの書き方にあるので、詳しくは、特許第4392521号を参照ください。
まとめ
答えは予想通りでしたでしょうか。もっと違うものを考えたという人もあるかもしれません。ドットパターンでなく色で音声を変えるとか、ドットパターンでもドットの大小の組合せで音を変えるとか、他にもいろいろと思いつきそうですね。
ちなみに、特許権の効果を参照すると、狭い領域に着目していることから、狭い領域を読み取っていかに多種多様な音声を出力できるようにするかという点に着目すると、ドットパターンが一番種類を多く作り出しやすいということのように思えます。10種類ぐらいの音声でしたら1~2歳の子供は満足するかもしれませんが、4~5歳の子供でしたらすぐに飽きてしまいそうですね。いかに狭い領域でも、多種多様な音声を出せるようにすることが製品のヒットに欠かせないと思えます。