IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

商標の雑談『2024年大間マグロの初セリ』[リッキー]

 

新年を迎えて、

初詣、初売り、出初式のように

「初●」という言葉が

目立ちますね。

 

今回は、「初●」の中でも「初セリ」

の新聞記事が目に留まりましたので、

「初セリ」をテーマにしたいと思います。

 

東京の豊洲市場では、

「大間マグロ」が初セリで4年ぶりに

1億円台の値をつけたそうです。

 

青森:大間マグロ吉報1億円 4年ぶり大台 釣った菊池さん喜び 豊洲初競り :地域ニュース : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)

 

「大間マグロ」は、

地名+普通名称で構成され、

「大間」は地名だと思われます。

 

「大間マグロ」を知らなかったのか!

という点に関しては、わたくしの無知を

お許しください・・・。

 

マグロ寿司

 

大間

 

大間町については、ウィキペディアに下記の記載があります。

 

大間町(おおままち)は、青森県下北郡で、下北半島の先端に位置し、本州最北端の自治体である。津軽海峡に面し、天気の良い日には対岸北海道を見渡す事ができる。大間まぐろはグルメのブランドとして人気が高い。建設中の大間原子力発電所がある。

 

大間町 - Wikipedia

 

大間マグロ

 

大間マグロに関しては、

大間観光情報サイト見るのも

よさそうです。

 

大間まぐろ | 大間町観光協会 (oma-wide.net)

 

大間マグロについても説明もあります。

有り難いです。

 

黒いダイヤと呼ばれるクロマグロ。「通称:本マグロ」。 津軽海峡で水揚げされるマグロは、天然の本マグロです。 特にここ大間町で水揚げされたマグロは最高級品で、「大間まぐろ」というブランドネームで、全国に知れ渡っています。2007年には、大間漁協によって出願された「大間まぐろ」が地域団体登録商標となり、出荷される30キロ以上のマグロの頬には、ブランドの目印となる「大間まぐろ」のシールが、誇らしげに貼られています。シールには通し番号が入っており、どの船がいつ、どんな漁法で獲ったマグロかを厳密に管理しています。

 

「2007年には、大間漁協によって出願された

「大間まぐろ」が地域団体登録商標となり」

との記載があるので、さっそく調べてみましょう。

 

J-Platpatでの検索

特許情報プラットフォーム|J-PlatPat [JPP] (inpit.go.jp)

 

大間マグロに関しては、3つほど目についた

ので、ご紹介したいと思います。


第5051377号

 

平成18(2006)年 6月 12日に出願し、

平成19(2007)年 6月 1日に登録されています。

 

地域団体商標制度は、2006年4月1日に

導入されました。

地域団体商標制度とは | 経済産業省 特許庁 (jpo.go.jp)

 

地域団体商標制度を早速利用したのですね。

 

もちろん出願種別は、地域団体商標になっています。

そして、付加情報には標準文字とあります。

 

やはり、

地域団体商標制度を利用しなければ、

地名+商品サービスの普通名称からなる

標準文字の標章について、

商標権を取得するのは難しいのですね。

 

これでウィキペディアに記載されている

情報の裏が取れましたね。

 

第5283516号

 

これは、「大間まぐろ」のシールの商標ですね。

現在使われているシールとは異なるようです。


平成21(2009)年 4月 30日に出願し、

平成21(2009)年 11月 27日に登録されています。

 

黒い背景に

「大間」と「マグロ」が二段表記されていて、

朱筆きされています。

 

さらに、「大間漁協共同組合」との表記も

あります。

 

これだけの記載があると、

地名+商品サービスの普通名称を含んでいても

商標登録されるのですね。

 

参考になると思います。

 

商願2022-122837

 

大間観光情報サイトでも確認できる、

シールはこちらのようですね。

大間まぐろ | 大間町観光協会 (oma-wide.net)

 

令和4(2022)年 10月 26日に出願され、

現在、審査待ちのようです。

 

第5283516号と構図は似ているのですが、

文字の配置が微妙に異なります。

 

また、「シールには通し番号が入っており、

どの船がいつ、どんな漁法で獲ったマグロか

を厳密に管理しています。」とあり、

 

この通し番号が記載されるであろう部分

として、銀色の長方形部分が設けられて

います。

 

現在使用しているシールは、これから

商標権で保護しようという意図のようですね。

 

まとめに代えて本日の痒い所

 

  • 東京の豊洲市場では、「大間マグロ」が初セリで4年ぶりに1億円台の値をつけた

 

  • 大間マグロに関しては、2つの商標登録と、1つの商標登録出願を確認できた

 

  • 現在使用している、「大間マグロ」のシールは、商標登録出願での権利化待ち

 

編集後記

 

小学校でも少しは習うと思いますが、

主に習うのは、中学校や高校の地理

の授業でしょうか。

 

地域ごとの特産品がテストに出題

されるので、頑張って暗記していた

記憶があります。

 

テストの暗記のためのものという

意識強く、特産品に目もくれない

期間が私の中で長かったのですが、

 

アラフォーともなると、

こういう話を見聞きするのが

とても楽しいです。

 

今の小中高生も、特産品は暗記する

対象となっていないか心配ですが、

 

どうしたら、アラフォーの私のように

興味を持てるかなと考えてしまいます。

 

歳を重ねるしかないのかも知れませんね。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

今週も知財の雑談を楽しみましょう♪

 

知財への興味関心が薄い人でも、

商標の雑談であれば、

楽しんでもらえるかなと思いますので、

商標の雑談を楽しむのはいかがでしょうか?

 

ついでに、おいしいマグロの刺身や

寿司があるともっといいですね!!

 

リッキー

 

 

★★IP RIPは、Yuroocleさんに参加させて頂いております★★

yuroocle.notion.site