新年を迎えて、
初詣、初売り、出初式のように
「初●」という言葉が
目立ちますね。
今回は、「初●」の中でも「初セリ」
の新聞記事が目に留まりましたので、
「初セリ」をテーマにしたいと思います。
東京の豊洲市場では、
「大間マグロ」が初セリで4年ぶりに
1億円台の値をつけたそうです。
青森:大間マグロ吉報1億円 4年ぶり大台 釣った菊池さん喜び 豊洲初競り :地域ニュース : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
「大間マグロ」は、
地名+普通名称で構成され、
「大間」は地名だと思われます。
「大間マグロ」を知らなかったのか!
という点に関しては、わたくしの無知を
お許しください・・・。
大間
大間町(おおままち)は、青森県下北郡の町で、下北半島の先端に位置し、本州最北端の自治体である。津軽海峡に面し、天気の良い日には対岸北海道を見渡す事ができる。大間まぐろはグルメのブランドとして人気が高い。建設中の大間原子力発電所がある。
大間マグロ
大間マグロに関しては、
大間観光情報サイト見るのも
よさそうです。
大間まぐろ | 大間町観光協会 (oma-wide.net)
大間マグロについても説明もあります。
有り難いです。
黒いダイヤと呼ばれるクロマグロ。「通称:本マグロ」。 津軽海峡で水揚げされるマグロは、天然の本マグロです。 特にここ大間町で水揚げされたマグロは最高級品で、「大間まぐろ」というブランドネームで、全国に知れ渡っています。2007年には、大間漁協によって出願された「大間まぐろ」が地域団体登録商標となり、出荷される30キロ以上のマグロの頬には、ブランドの目印となる「大間まぐろ」のシールが、誇らしげに貼られています。シールには通し番号が入っており、どの船がいつ、どんな漁法で獲ったマグロかを厳密に管理しています。
「2007年には、大間漁協によって出願された
「大間まぐろ」が地域団体登録商標となり」
との記載があるので、さっそく調べてみましょう。
J-Platpatでの検索
特許情報プラットフォーム|J-PlatPat [JPP] (inpit.go.jp)
大間マグロに関しては、3つほど目についた
ので、ご紹介したいと思います。
第5051377号
平成18(2006)年 6月 12日に出願し、
平成19(2007)年 6月 1日に登録されています。
地域団体商標制度は、2006年4月1日に
導入されました。
地域団体商標制度とは | 経済産業省 特許庁 (jpo.go.jp)
地域団体商標制度を早速利用したのですね。
もちろん出願種別は、地域団体商標になっています。
そして、付加情報には標準文字とあります。
やはり、
地域団体商標制度を利用しなければ、
地名+商品サービスの普通名称からなる
標準文字の標章について、
商標権を取得するのは難しいのですね。
これでウィキペディアに記載されている
情報の裏が取れましたね。
第5283516号
これは、「大間まぐろ」のシールの商標ですね。
現在使われているシールとは異なるようです。
平成21(2009)年 4月 30日に出願し、
平成21(2009)年 11月 27日に登録されています。
黒い背景に
「大間」と「マグロ」が二段表記されていて、
朱筆きされています。
さらに、「大間漁協共同組合」との表記も
あります。
これだけの記載があると、
地名+商品サービスの普通名称を含んでいても
商標登録されるのですね。
参考になると思います。
商願2022-122837
大間観光情報サイトでも確認できる、
シールはこちらのようですね。
大間まぐろ | 大間町観光協会 (oma-wide.net)
令和4(2022)年 10月 26日に出願され、
現在、審査待ちのようです。
第5283516号と構図は似ているのですが、
文字の配置が微妙に異なります。
また、「シールには通し番号が入っており、
どの船がいつ、どんな漁法で獲ったマグロか
を厳密に管理しています。」とあり、
この通し番号が記載されるであろう部分
として、銀色の長方形部分が設けられて
います。
現在使用しているシールは、これから
商標権で保護しようという意図のようですね。
まとめに代えて本日の痒い所
- 東京の豊洲市場では、「大間マグロ」が初セリで4年ぶりに1億円台の値をつけた
- 大間マグロに関しては、2つの商標登録と、1つの商標登録出願を確認できた
- 現在使用している、「大間マグロ」のシールは、商標登録出願での権利化待ち
編集後記
小学校でも少しは習うと思いますが、
主に習うのは、中学校や高校の地理
の授業でしょうか。
地域ごとの特産品がテストに出題
されるので、頑張って暗記していた
記憶があります。
テストの暗記のためのものという
意識強く、特産品に目もくれない
期間が私の中で長かったのですが、
アラフォーともなると、
こういう話を見聞きするのが
とても楽しいです。
今の小中高生も、特産品は暗記する
対象となっていないか心配ですが、
どうしたら、アラフォーの私のように
興味を持てるかなと考えてしまいます。
歳を重ねるしかないのかも知れませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今週も知財の雑談を楽しみましょう♪
知財への興味関心が薄い人でも、
商標の雑談であれば、
楽しんでもらえるかなと思いますので、
商標の雑談を楽しむのはいかがでしょうか?
ついでに、おいしいマグロの刺身や
寿司があるともっといいですね!!
★★IP RIPは、Yuroocleさんに参加させて頂いております★★