IP RIP ~チザイの雑談~

知的財産(Intellectual Property)の「かゆいところに手が届く(Reach the Itchy Place)」お話です。

弁理士「口述試験の勉強時に感じていた幾つかの不安」[らるご~]

まだまだ暑い日が続いておりますね。事務所勤務の弁理士らるご~です。先日、本年度の弁理士試験の選択科目も終了し、受験生の方も一段落されているところでしょうか。そして、本年度の口述試験は12月だそうですね。その口述試験に関して、今年の1月に、以下の記事にて自分の口述体験記を挙げました(自分の受験は数年前になりますが)。

discussiong1.hatenablog.com

そこで今回は、視点を変えて、口述試験に臨むにあたり勉強時に不安に感じていたことをお話させていただきます

 

1.実際に声に出して答えることの難しさ

説明するまでもありませんが、口述試験とは、試験官に問いかけられた質問に対して、口頭で答える試験になります。自分は、論文試験が終わった段階で、「論文がしっかり書けるように知識を十分蓄えたのだから、その知識を口に出すだけだし準備はそこまで大変ではないだろう」と思っていました。しかし、口述試験練習会や予備校が提供する模擬口述試験に参加してみて、いざ試験官を前にすると、全然うまく答えられない自分に気付かされました。そう気付いてからは、心を入れ替えて声に出して答える練習を徹底的に行いました。頭で分かっていたり、自分のペースで法文集を見れば分かることであったとしても、いざ目の前に答えを待っている人(試験官)がいると、緊張してうまく喋れなくなるものです(少なくとも私の場合は)。また私の場合は、緊張すると多弁になって長々と回答してしまうクセがあったことから、簡潔に答えるような練習もしました。

 

2.試験官ガチャ

端的に表現するために、いま話題のガチャという言葉を使ってしまいました。要は、自分を担当する試験官がどんな人であるかは、当日試験部屋に入るまで分からないということです。予備校の模擬口述試験に参加した際、なぜか試験開始前から明らかに不機嫌な試験官にあたったことがありました。その試験官は、その日に自分が担当した受験性が悉くデキが悪かったことから、機嫌を損ねていたようです。自分も同様にデキが悪かったため、その場の空気が最悪だったのを覚えています。このとき、「なんか理不尽だなぁ」と思いつつも、本番も試験官ガチャあるんだよなと不安に思いました。が、自分の力でどうにもできないことに悩んでもしょうがないため、そこは無視して勉強に専念することにしました。近年の合格者の方のお話を聞いていると、理不尽な試験官はめっきり減ったそうなので(私が聞いた限りでは)、この点はそんなに不安に思わなくてもいいのかもしれません。

ガチャガチャ・カプセル自動販売機のイラスト

 

3.口述試験に関する情報の少なさ

短答試験、論文試験に比べて、口述試験に関しては、情報がとても少なく不安だったことを覚えています。そもそも論文試験まで到達している受験生の絶対数は少なめなので情報共有できる相手も希少ですし、予備校から提供される講座や情報も、短答試験や論文試験と比べて少ないことから、漠然とした不安を抱えていたことを覚えています。振り返ってみれば、口述試験自体シンプルな試験なので、情報量が少なめなのも当然だったのですが、受験生の頃はとにかく不安だったんですよね。。。。

 

4.まとめ

以上、私が口述試験に臨むにあたり勉強段階で不安に感じていたことでした。私自身合格してから口述試験の試験官役を何度かやらさせていただいたことがあるのですが、実際に試験官役をやってみると、「自分の手元にある模範回答を受験生に言わせたい」と試験官側は感じていることがよく分かりました。試験官もやはり人間なので、目の前に困っている人(受験生)がいれば、助け船を出してなんとか模範回答に辿り着かせてあげたいと思うものです(よほど意地悪い人間でなければおそらく)。「口述試験」とは言いますが、根本的には人と人との対話であることから、試験官とうまく対話してこの試験を乗り切ってほしいと思います。今年口述試験を受ける受験生の皆様、残りあと少しですので、体調に配慮しつつ頑張ってください!